こちらの項目では、これから事業で使うお金がいくら必要なのかと、それらのお金をどう用意するかを記載します。
数字に慣れていない方には少し大変かもしれませんが、非常に重要な項目となりますので、時間をかけてしっかり記入していきましょう。
1.必要な資金 〜設備資金〜
創業時に必要な設備投資等はいくらあるのでしょうか?
以下の質問に答えながら確認していきましょう。
Q1.店舗や工場は所有しますか?
購入金額や入居費用はいくらになりますか?
Q2.店舗等に工事をしますか?
一般的な工場には以下のようなものがあります。
・内装工事
・外装工事
・看板設置工事
・電気設備工事
・ガス設備工事
・防災工事
・空調設備工事
Q3.車両は購入しますか?
Q4.機械は購入しますか?
Q5.パソコンなどの備品は購入しますか?
こちらの「設備資金」が発生する場合は、「見積書」の添付が必要になりますので、事前に予定している業者さんからもらっておくようにしてください。
記載方法としては、以下のようになります。
内装工事費 300万円
(株式会社◯◯見積書の通り)
2.必要な資金 〜運転資金〜
次の項目には、事業を継続していくうえで必要な出費を記載します。
以下の質問に答えながら確認していきましょう。
Q1.商品の仕入れはありますか?
Q2.人は雇いますか?
毎月の人件費(社会保険料や交通費等も含む)はいくらかかりますか?
Q3.外注先に支払う費用はありますか?
Q4.税理士や社労士などに支払う費用はありますか?
Q5.店舗等を賃貸する場合、毎月の家賃はいくらですか?
Q6.車両や機械などのリースはありますか?
Q7.事業で使用する消耗品等(パッケージや包装紙など)はありますか?
Q8.広告宣伝費はいくらですか?
Q9.その他に毎月必要な経費はありませんか?
また、こちらの項目を記載していく前に、売上の入金と支払いのタイミングについても確認しておきましょう。
仮に売上の入金が2ヶ月後になる場合、それまでの2ヶ月間は運転資金が必要になります。
後でやっぱりもう1ヶ月分必要だったといった事態に陥らないように、事前に確認しておくことが必要です。
3.調達の方法
創業資金を調達する方法としては、主に以下の4つが挙げられます。
調達先ごとに、その金額を記載します。
◾️自己資金
創業までにご自身で貯蓄してきた事業資金です。
ご家族などからの出資金等もこちらの項目に含めることが出来ます。
ちなみに、自己資金がゼロでは創業融資は通らないものと考えてください。
上記の出資金等がある場合も同じで、創業するのに事業資金を用意できていないようでは、経営者としての計画性を疑われてしまいます。
理想としては、借入金額の3割程度を準備できていると良いかと思います。
◾️身内や他人からの借入
親や兄弟、友人などからの借入も資金調達の方法の一つとなります。
次の3点について記載しましょう。
・借入の元金
・返済回数
・利息
なお、返済する必要がない場合は、先ほどの自己資金に含めてください。
◾️日本政策金融公庫からの借入
今回の審査で希望する融資額を記入します。
こちらも上記と同様に、以下の3点を記載します。
・借入の元金
・返済回数
・利息(不明な場合は2.0%と記入します)
◾️他の金融機関からの借入
日本政策金融公庫以外の金融機関からの借入を予定している場合は、そちらを記載します。
以下のような金融機関が該当します。
・都市銀行
・地方銀行
・信用金庫
・信用組合
4.まとめ
こちらの項目では、必要な資金については見積書によって正確に把握しておくことと、調達の方法については、自己資金が重要になります。
自己資金の項目でもお話ししましたが、これから創業しようとする人が自己資金ゼロでは計画性を感じられません。
公庫は以下の2点を重要視しています。
・自己資金の金額
・自己資金を貯めてきた過程
公庫は、創業に向けて地道に自己資金を用意し、それでも足りない分を貸しますよというスタンスですので、もし自己資金がまだ用意できていない方は、夢を実現するための準備期間と捉えて、ある程度の自己資金を用意されることをお勧めします。
専門家に依頼して確実に融資を実行されたい方は、こちらからお気軽にご相談ください。
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